2024年最初の強化合宿を実施しました

パラリンピックイヤー最初のゴールボール日本代表強化合宿を2024年1月6日(土)から14日(日)に味の素ナショナルトレーニングセンター(NTC)イーストで行いました。

選手たちは年末年始は実家に帰省するなどリフレッシュして、2024年のパラリンピックイヤーを迎えました。身体を休めながらも、合宿に向けてコンディションを整えていた選手が多かったと思います。

今回の合宿では、1月10日(水)から韓国の全羅南道(ジョンラナムド)男子ゴールボールチームのコーチ1名と選手4名が強化合宿に合流し、一緒に練習を行いました。日本チームと韓国チームに分かれての試合のほか、日本選手と韓国選手の混合で試合も行いました。

韓国チームには日本語が少し話せる選手もいるので、選手同士でコミュニケーションを取っている様子もみられました。また、韓国チームからお土産をたくさんいただきました。

強化合宿に参加した韓国チームの選手・コーチに感想を聞きました。

イ・ジン コーチ

トレーニング時間を大変効率的に使用していること、スタッフの人数が多かったこと、役割分担がきちんとなされていることがすごいと感じました。選手とのコミュニケーション、細かい説明によりトレーニングの内容を調整できることは、大変印象的でした。
(韓国でも)ゲーム後のフィードバックを元にしたコミュニケーション時間を設けてみたいと思いました。また、日本の場合、選手の体力トレーニングおよび、ウェイトトレーニングの際には様々な静的・動的トレーニングを用いていると同時に、トレーナーがトレーニングマニュアルを作っていると聞きました。韓国チームの場合は、静的トレーニングは多いものの、インタバール・体力トレーニング・瞬発力トレーニングなどがないので、トレーニングに加えてみたいと思いました。

キム・ミョンジン選手(ライト、No. 9)

トレーニングを楽しくできるということが印象的でした。また、移動攻撃をトップチームだけではなく次世代選手からも見受けられました。自由にコートを使えている部分がすごいと思いました。日本選手の努力が感じられたからです。
移動攻撃が印象的だったので、私たちのチームでも計画的に決められた時間内で効率的にトレーニングすることを取り入れたいと思いました。

ソン・ウォンジン選手(センター、No. 6)

想像していたよりトレーニング時間が短いのに高効率であることにまず驚きました。また、僕たちが加わることによるトレーニング上の計画崩れなどもみられず、体系的にプログラムが運営されていることを強く感じました。トレーニング後には映像分析を通して必ず問題点について話し合う時間を設けていることについても体験でき、なぜ日本が強いのかを理解できる場面でありました。女子チームの場合、守備に特に強いチームで有名なのですが、それ以上の貴重な体験ができたことに、新鮮な衝撃を受けました。
日本での全般的なトレーニングの仕方が、韓国トップチームにも合うだろうと考えました。韓国の場合、トレーニングセンターでの合宿に参加しない限りトレーニングセンターの利用時間が設けられませんので、時間が足りないと感じています。ですので、最小限の時間で最大限の効率を引き出す日本のトレーニングは大変素晴らしいと考えているのです。その反面、韓国トップチームの場合は、6名全員が集まることも結構難しかったりもするので、計画的に取り入れてみたいと思いました。

ホン・セボッグ選手(ライト、No. 7)

トレーニングのプログラムおよび、プロセスが大変印象深かったです。何よりも選手たちが気持ちよく楽しくトレーニングできている時点で、とても良い環境でゴールボールができているのだなと感じられたのです。
日本のような体系的なトレーニング・プログラムを適用してみたいと思いました。最短時間で最高効率を引き出すなんて、夢のようなトレーニング・プログラムでした。

アン・ヨンジュン選手(レフト、No. 3、次世代選手)

韓国の場合は、ウェイトトレーニングとゴールボールトレーニングで構成されていますが、日本の場合はゴールボールの競技を軸にトレーニング・プログラムも構成されていてとても新鮮でした。自分らの長所・短所が発見しやすいプログラムであったと思いました。
韓国の場合、ウォーミングアップの時間が長いため、体力的に負担を感じる部分があったのですが、日本チームのプログラムはウォーミングアップを必ずしも長くしなくても競技を行う上で邪魔にはならないし、体力的にも向上できると知り、ぜひ韓国で共有したいと思いました。

韓国チームの参加は、韓国・忠清南道(チュンチョンナムド)障害者体育会と締結したパラスポーツの発展と活性化のための協定に基づいて実施しています。

2024年も、ゴールボール日本代表「オリオンJAPAN」へのご支援・ご声援をよろしくお願いいたします。なお、ゴールボール日本代表強化合宿は日本スポーツ振興センターの競技力向上事業助成により行っています。